私たちはアジアの女性と子どもの権利を守るため
   主に教育支援を中心に活動しているグループです。




本年もよろしくお願い申し上げます。

いつも私たちの活動に深いご理解、温かいご協力をいただきありがとうございます。
2024年はタイの大洪水や、ミャンマーで激化する紛争からの逃れてきた人たちへの支援を行いました。洪水も、ミャンマーの紛争も日本にいるとなかなか報道されないことばかりです。洪水の緊急支援は、日頃の皆様からのご寄付をすぐに活用することができました。
本当にありがとうございます。

2025年も、困っている人々が本当に必要としていることを支援し続けて行きたいと思っております。引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。

タイの洪水          マリ・クリスティーヌ

2024年はこれまでにない長く暑い夏でした。夏服を片づけられず、このまま秋を飛ばして冬が来てしまうのだろうか?それとも冬もなかなか来ないかもしれないと心配をしました。訪れた冬も乾燥が著しいです。暑さのみならず大雨も各地を襲いました。特に能登半島地震の被災地での土砂崩れは、地震後の復興が遅れている状況の中で再び大きな被害を出しました。私は、6月に能登半島地震の被災地を訪問しました。 大地震から半年が過ぎても多くの建物が壊れたままの状態で放置されており、地割れした道路も修復されていない箇所が多数あるのを見てきました。そんな状況下でさらに洪水に被災された方々のことを思うと本当に心が痛みます。  北タイの村を襲った洪水
ニュースには「異常気象」「気候変動」いう言葉が連日のように登場しています。この現象は現在、世界中に広がり大雨、干ばつ、ハリケーン、山火事などの様々な影響が出ています。 9月初めには台風11号の影響で、私たちの協力先であるタイでも50年に一度という大雨による災害が発生しました。タイ最北のチェンマイ県、チェンライ県は各地で大規模な洪水が発生して、山間部では鉄砲水や土砂崩れ、長雨による地盤沈下などが起き、被害は甚大でした。
泥が家の中まで入り込みましたボランティアとスタッフの復旧作業

9月下旬にはチェンライ市街地にも水が押し寄せ、多くの市民が被災しました。コック川の氾濫では、カレン族が暮らしているクェーワダム村やルワムミット村も大きな被害が出ています。タイの山の人々の住居は高床式の家が多く、地面から1メートルくらい上で暮らしています。その高床式の家にも室内に泥水が押し寄せ、それをかき出すのが大変な作業となりました。ミャンマーとの国境のまちであるタイ最北のメーサイでは、のどかなタイの田舎町の風景が一変して多くの被災者が出ると共に、衛生状態の悪化や避難生活の長期化が大きな問題となりました。

何か支援をしなければと思っていた矢先に、現地で活動する「Sharing Eco Tour & Homestay」の伊能さんから支援要請の連絡を受け、10月初めに支援金を送りました。 支援金は救援物資、土砂を清掃するための道具、洗浄ポンプに利用するガソリン購入等に活用されました。この団体のスタッフは、洪水発災直後からボランティアの方々と村に入り、懸命な復旧作業をされました。住宅や店の泥を掻き出し、高齢者や障がい者を優先して家屋の修繕などを住民たちと共に行い、村の復興に大きな貢献を果たしました。
「気候変動」の原因は温室効果ガスによる「地球温暖化」です。
そしてボランティアスタッフの復旧作業それは、私たちが暮らす中で二酸化炭素を大量に排出していることに起因しています。電気やガスを使い、車での移動や、使い捨てプラスティックを利用することが当たり前の便利な生活が、温暖化をもたらしているのです。SDGsの目標13は、「気候変動に具体的な対策を」です。

この課題を少しでも解決に近づけるためには、国レベルでの政策、戦略、計画に加え、各個人の努力も欠かせない要素です。本当に難しい課題ではありますが、私自身も自分の生活を改めて見直さなければならないと動き出しています。 

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おなかいっぱいプロジェクト  

今年もチェンライ県ファーン郡の4か所の保育園に給食費を届けました。これらの保育園には、現在120名の子どもたちが通っています。全員がミャンマーから爆撃を逃れてタイに来た子どもたちです。
ミャンマー国内の少数民族居住地域での紛争は激しさを増しています。ミャンマー国軍は徴兵制度を交付し、2024年までに14万人もの、女性を含む若者が強制的に兵役に従事させられています。兵役を避けるために国境を越えタイに避難してくる人々も増加し続けています。国境に近いファーン郡では、ミャンマーから逃げてきた多くの人々がミカンや竜眼などの畑で働いています。国籍も身分証明書もないために多くが非正規の雇用です。その労働者の子どもたちはタイ語ができない
子どもたちが楽しみにして いる給食の時間  ことに加え、強制送還を恐れて保護者が学校に連絡を入れない事などが重なり、
就学年齢になっても学校に通えず、教育を受けられない場合が多いです。教育を受けられない子ども たちのための教室これらの子どもたちのために、タイ語の読み書きなどの教育を行い、一日ー食の栄養ある給食を食べられるようにしているのがタイのNGO、APCYF (Association for Promotion of Children Youth and Family)です。私たちはここ数年、このNGOを通して給食を届けています。子どもたちが心身ともに健康に成長することを、心から願っています。

子どもへの性暴力の根絶を求めて          


11月19日に海外から司会者とパネリストを招いて、子どもへの性暴力の防止をより強化するための集会「海外の取り組みから学ぶ~子どもの性暴力防止の動き~」が衆議院第一議員会館で開催され、マリと山本が参加しました。
パネリストからは、子どもは受けた性暴力を自分の中に閉じ込め、そのために何年も苦しみ続ける事、被害者の65%が被害を開示するのは50歳以降である事などが様々な事例と共に報告されました。そして、子どもの性犯罪に終止符を打つためには、政府、サバイーバー、協力者等のステークホルダーが結束をしていかなければならず、その中でも公訴時効の撤廃が大変重要であるということが述べられました。 会議の司会者ボブ シリングさんとマリ代表2007年に欧州評議会が締結したランサローテ条約(子どもの性的搾取及び性的虐待からの保護に関する条約)では子どもの性犯罪の公的時効に関する勧告が述べられており、G7各国は撤廃の方向で動いています。しかし、現在の日本の法律では、おとなになってからでは時効が切れて訴えることができません。子どもの性被害は深刻な問題です。子どもは、自分の受けた被害や傷を誰にも話すことができません。最も人に知られたくないプライバシーの傷を抱えながら生きている辛さは想像に難くありません。集会では、日本にも性犯罪に対する公訴時効が撤廃できるよう法律改正の実施を求められていました。
私たちはここ数年、「子ども買春・子どもポルノ禁止法」を始めとする子どもの性的暴力に関する法律の改正を求めて署名活動を行い、皆様からの署名を衆参両議員に届け続けています。子どもの性的暴力を根絶するために、これからもこの活動を続けていく所存です。

子どもたちの環境保全活動

バーン・メーランカムスクールは現在、女子56名、男子64名の全校生徒数が120名となりました。ここ数年で生徒数が減少しています。この学校では、一週間に一度実施されているボーィスカウト、ガールスカウトの時間などに学校のこ‘み拾いを行っています。集めたゴミはしっかりと分別して、資源ごみは先生たちが下の村の買取店に持参します。ゴミが売れたお金は子どもたちの学用品やおやつ代などに活用されているそうです。

 

新しい門出を祝福

バーン・メーランカムスクールの卒業生であるパッカモンさんは、長年学校の補助教員として働きながら寮で暮らす子どもたちの世話をしていました。彼女は正式な教員の資格がなく補助しかできなかったので、昨年一念発起して猛勉強をし、教員試験と国家公務員の試験を受けました。頑張った甲斐があり正式な教員免許を取得し、さらに国家公務員試験にも教師として合格することができました。現在は新しい赴任先が決まるまで、バーン・メーランカムスクールで総務の仕事をしています。
彼女は、村で育ったから村のために働きたいと言っていますが、赴任先を選ぶことはできません。4年間は決められた赴任先で働き、その後に希望すればバーン・メーランカムスクールに戻ってくることができるそうです。 新しい門出を心から祝いたいと思います。

AIDS孤児里親基金     

希望の家には現在7歳~20歳までの子どもたち28人が暮らしています。ここの子どもたちに今年も奨学金を送りました。



  
今年は、大きな水害があったために、子どもたちは近隣の復旧作業などにも参加しています。寮長のタッサニーさんの指導の下、子どもたちが協力して勉強の他に、農園の世話や自分たちの食事作りなどの作業にも励んでいます。

キルトを届けました

            
毎年私たちのところに手編みのキルトをお届けくださる方がいらっしゃいます。 このキルトを8月にチェンマイ市内にある、建設現場で働くミャンマーから来た人たちが住んでいるスラムに届けました。まだタイに来たばかりで生活用品などは何も揃っていない人たちです。8月は北タイではすでに秋で、夜になると少し冷えます。小さな赤ちゃんなどもいるので、毛糸のキルトの暖かさがとても喜ばれました。

AIDS文化フォーラム


8 月2 日~4 日「第24 回AIDS 文化フォーラムin横浜」がかながわ県民センターで開催されました。今年のテーマは「伝えるむずかしさ」。私たちは、盗撮、SNS 、Alによる合成などで近年深刻化している子どもポルノをめぐる課題に関しての現状を伝える展示を行い、来場の方々に法律改正の重要性を伝えました。

ポレポレまつり


10 月26 日(土)に、横浜市中区社会福祉協議会主催の「ポレポレまつり」が本牧いずみ公園で開催され、今年も参加しました。来場の方々に活動のお話を伝え、タイの手工芸などの販売をしました。市民の方々と直接触れるイベントが少なくなっている中、とても良い機会となりました。

世界エイズデー


12 月1 日(土)、関内駅北口広場で開催された横浜AIDS 市民活動センター主催の「世界エイズデー」に参加しました。今年のメッセージは、U=U(検出限界値未満=HIV 感染しない)。U=Uとは、抗HIV 療法の継続で、ウィルスが見つからない状態を6 か月以上維持
している陽性者からは、性行為によって他の人に感染することはないという、科学的な根拠に基づいたメッセージです。人々は横浜市消防音楽隊の演奏に足を止め、U=Uの話を聞いて下さいました。



講演会が開かれました    

『世界の異なる文化を理解しよう。』

詳細はクリックしてPDFをご覧ください。※詳細はクリックしてPDFをご覧ください。
2025年1月25日(土)
横浜市緑公会堂於 
13:30-15:30
今後ますます進む地域の国際化。多文化が共生する社会づくりを通して、地域の活性化や創造性につなげていくことが大切です。異文化・多文化への理解を深めていただくため、マリクリスティーヌ代表が講師として講演会が開かれました。たくさんのご来場ありがとうございました。
   
 講演会のお知らせ

クリックすると拡大します。

  • 書き損じはがきで給食支援にご協力をお願いいたします。

  • 「おなかいっぱいプロジェクト」では、ご寄付いただいた書き損じはがきでチェンマイのストリートチルドレン保護施設の子どもたちの給食食材費として支援を続けています。
  • 書き損じはがき2枚で、3食分の給食食材費になります。
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  • ぜひ、ご自宅で眠っている書き損じはがきや未使用の切手等がありましたら、AWC事務局までお送り下さい。 どうぞ、宜しくお願い申し上げます。
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      • アジアの女性と子どもネットワーク事務局
        〒231-0015横浜市中区尾上町3-39 尾上町ビル9F YAAIC内

・アジアの女性と子どもネットワークではボランティアさんを大募集中です。

  ボランティアさん募集中です。短時間でも構いませんので、是非事務局まで
  ご連絡下さい。

   AWCでは、毎月第3木曜日13:30~17:00にAWC事務局でボランティアデーを実施しています。
   現地の最新情報や活動の話をしながら作業をしています。皆さまの参加をお待ちしています。

クリックすると拡大します。

持続可能な開発目標(SDGs)


持続可能な開発目標とは、2001年に策定された「ミレニアム開発目標」の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組む普遍的なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。今年も、秋の国際協力イベントはこの「持続可能な目標」について、様々な団体が、世界の現状や私たちが考えるべき大切なことを紹介します。









豪雨災害緊急募金のお願い


20年のあゆみ

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