HIV感染の親子
12月1日は世界AIDSデーです。AWCでは、2018年の2月から始まった「おたがいさまプロジェクト」でチェンライ県に住む小学四年生の男の子とその母親のHIV感染の親子を支援しています。HIVに感染しているのは母親で、2年前に他界した夫から感染しましたが、子どもは感染していません。タイでは夫から妻へのHIV感染のケースが珍しくありません。
この母親は高血圧と糖尿の持病もあるため、抗HIV薬を正しく服用していますが時々とても調子が悪くなります。日雇いの仕事で家計を支えていますが、肉体労働はできず軽作業だけなので暮らしは不安定です。父親の違う姉(25歳)が県内に住んでいて、時々会いに来てくれるらしく、親子ともに励まされているようです。健康面、経済面の問題を除けば親子の仲は良く、男の子も一生懸命勉強している幸せな家庭です。引き離すことはせず、自分たちの家で2人の暮らしを続けていけるように支援していきたいと考えています。
ローイクラトーン
ローイクラトーン祭りはタイで毎年行われる灯篭流しの仏教行事で、タイを代表するお祭りの一つです。「ローイ」は灯篭のことで「クラトーン」は川に浮かべるという意味です。農業の収穫と川の恵みに感謝して、紙やバナナの葉で作った灯篭を流し、精霊にお祈りするとともに自らの穢れも取り去り流して、魂を清める行事を毎年陰暦の満月の夜に行います。
今年のローイクラトーンは11月22日。バンメーランカムスクールの子ども達もみんなで灯篭を作り川に流してお祈りをしたと、報告と共に写真が送られてきました。この日、チェンマイでは映画などでも有名になったコムローイというランタンを空に飛ばしました。
ポレポレまつり
10月27日ポレポレまつりが開催され、AWCもバザー参加しました。中区社会福祉協議会の主催するおまつりです。例年「本牧かぼちゃまつり」というハロウィンイベントとも同時開催されています。
毎週末台風に見舞われていたこの時期、前日までの雨が上がり、天気もすっかり回復し、思い思いのコスチュームの子どもたちを始め、多くの方々で賑やかなお祭りとなりました。毎年おなじみのお客様が朝早くからご来場くださいました。心から感謝申し上げます。
世界AIDSデーin Yokohama
11月17日横浜駅のそごう前広場で「世界AIDSデー in Yokohama 2018」が開催されました。厚生労働省が2018年8月27日に発表した報告によると2017年の新規HIV感染者数は906件、新規AIDS患者報告数は 413件(過去11位)でした。
AWCでは、正しい知識を持ち、適切な予防をすることの大切さを多くの人に呼び掛けながら、プラ板のレッドリボン作りを行いました。
西日本豪雨災害支援
この7月記録的な大雨で中国・四国地方を中心に6日~7日に土砂災害や河川氾濫が相次ぎました。
被害は日を追うごとに拡大し、集中豪雨でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りいたします。また被災された皆さまに謹んでお見舞い申し上げます。このような状況を受け、私たちは被災地の方々を支援するため緊急募金を開始し、皆さまからご協力をいただきました。
8月中旬に、マリ代表が以前から交流のある広島県呉市の市長を通して、呉市の男女共同参画グループあてに女性用の下着をお送りしました。この時、呉市の安浦市民センター内の避難所では17世帯・25人の方が避難中で、猛暑が続く中、洗濯なども自由にできない状況であったようです。 先日、先方から感謝のメールと写真が届きました。
ご寄付をお寄せ下さった皆様に心からのお礼を申し上げると共に、ここにご報告させていただきます。
西日本豪雨支援事業今年は、地震、大雨、豪雨による自然災害が相次いで日本を襲いました。被災された皆様に謹んでお見舞い申し上げます。AWCでは呉市の男女共同参画グループからのご希望により、8月中旬に呉市の避難所に女性用の下着をお送りしました。猛暑が続く中、断水が続き洗濯なども自由にできない状況だったため、避難を余儀なくされた方々に大変喜ばれました。緊急募金に寄付をお寄せ下さった皆様に心からのお礼を申し上げます。
|
持続可能なまち11月、タイから、最近チェンマイでは環境問題に配慮して、スーパーマーケットで野菜を売る時にプラスチックの包装ではなく、昔ながらにバナナの葉で包んで売ることを薦めるグループが出てきたと連絡がありました。チェンマイ市内のリンピンスーパーで実際にバナナの葉が使用されているようです。近代化が進むバンコクとは違う持続可能なまちを作っていこうとする若者たちの発想から生まれているプロジェクトです。
|
獅子舞 in タイ報告会
2018年10月29日、お台場
10月29日、お台場で開催されたグローバルフェスタJAPAN 2018の報告ブースで「獅子舞inタイ」の報告会を開催しました。
この日に合わせて編集したDVDからは、訪問先の子どもたちや、先生、村人などが、獅子舞をとても神聖なものとして受け入れると共に、心から楽しんでいる様子が臨場感あふれる様子で伝わって来ました。言葉は通じなくとも、人々を巻き込み、元気にしていくこの事業は、とてもよい文化交流になりました。改めて、伝統文化の継承を大切にすることが地域コミュニティの結束を高める重要なファクターとなるということを実感しました。この動画の一部はAWCのホームページにも公開しています 。
シンポジウム「性暴力とSNS‐ネット社会を生きる子ども」
8月4日(土)13:00~15:00、AIDS文化フォーラムの分科会としてシンポジウム「性暴力とSNS-ネット社会を生きる子どもを守る-」を開催しました。講師に一般社団法人Colaboの仁藤夢乃さん、インターネットポリシースペシャリストの宮崎豊久さんを迎え、コーディネーターは代表のマリクリスティーヌが務めました。
居場所のない寂しさ、辛さからSNSに依存してしまう子どもを性搾取するおとながいるという事実を知り、それを子どもたちの自己責任と責めるのではなく、私たちに何ができるのか考える機会となりました。家庭環境が悪く自己肯定感が持てない、人に相談をした経験がないから気持ちをうまく表現できない、助けを求めることができないといった子どもの存在を改めて認識するとともに、子どもを商品として扱うおとなや社会に対してもっと敏感になり、反対する意識を持つことの大切さを学びました。
今年のノーベル平和賞はコンゴで医師として、攻撃の手段として行われている性暴力で傷ついた女性の治療を行っているドニ・ムクウェゲさんと、イラクでISの性奴隷として暴力を受け続けたナディア・ムラードさんに贈られました。性暴力の根絶に力を尽くしておられる方々です。性暴力はいかなる状況下でも許されるものではありません。AWCは設立した時から、女性や子どもの性暴力、性搾取の根絶をめざして活動してきました。これからもこの課題と真剣に向き合っていきたいと思います。
グローバルフェスタJAPAN20189月29日30日、お台場にてグローバルフェスタJAPAN2018」が開催されました。30日は台風の影響で中止となり、雨の中の1日のみの開催でしたが、例年のごとく賑わい、来場者数は4万人を超えたようで、ブースを見てくださった方々には、日頃のAWCの活動や獅子舞ツアーの紹介をすることができました。毎年ここでしかお会いしない方ともお会いする機会にも恵まれ、雨の中でも楽しい一日となりました。
|
よこはま国際フェスタ201810月7日・8日「よこはま国際フェスタ2018」が開催されました。ブースでは、「獅子舞inタイ」の写真を展示し、多くの方が熱心に写真を見て、説明を聞いてくださいました。
|
|||||
獅子舞 in タイ
7月25日~8月1日まで、宮城県女川町の熊野神社氏子の方々の獅子舞グループと一緒にタイに行きました。
7月25日~8月1日まで、宮城県女川町の熊野神社氏子の方々の獅子舞グループと一緒にタイに行きました。日本の伝統文化を多くの方々に見ていただくと主に、伝統文化の継承の重要性を伝えるのが目的です。訪問先は山の村や、学校、AIDS孤児施設などです。 獅子舞メンバーの中心は、中学生と高校生。力強い太鼓と笛の音に合わせた獅子舞の演舞はエネルギーにあふれ、見ている人々を巻き込み、人々を元気にしていくようで、どの訪問先でも大歓迎でした。お獅子が踊りながら観客の中に入り、一人一人の厄を祓う場面では、泣き出す子ども、逃げ出す子どももいる反面、村の高齢者は手を合わせて獅子を拝んでいました。文化や宗教は違っても、豊作や幸せを願う気持ちは人々の心に直接響き、伝わったのだと思います。それぞれの訪問先で、伝統的な村の踊りなども披露して下さり、獅子舞の方々をはじめとする私たちも一緒にその踊に加わり、とても良い文化交流になりました。
チェンマイ在住の日本人の方々にも、地域に根差した日本の文化と直に触れることができたと大好評でした。
女川町熊野神社氏子の方々による
タイでの獅子舞の様子
『無断引用、ダウンロードを禁じます』
※カーソルを合わせると音量の調節や一時停止などができます。
7月25~8月1日、宮城県女川町の熊野神社氏子の獅子舞の方々と一緒にタイに行きました。
女川町では昔からお正月やお祭りの時に獅子舞が各家庭を回り厄払いをする習慣があります。この伝統は大人から子どもへと受け継がれており、東日本大震災で被災したときにもまちの復興に大きな力を発揮しました。伝統文化の継承の大切さを伝える事業として今回は中学生3人、高校生1人を含む総勢7人のメンバーが山の村やAIDS孤児院などで獅子舞の演舞を行い、日本の伝統芸能を多くの方々に見て頂きました。
伝統文化の継承を通し、地域の誇りの再認識を促す交流事業
伝統文化の継承を通し、地域の誇りの再認識を促す交流事業
タイの山岳民族は今も昔からの伝統的な暮らしを続けていますが、貨幣経済の浸透や他民族からの差別がいまだにあり、進学や就職で青少年が村を離れることも多い状況です。自分たちの文化に誇りを持つ人々も減少の傾向にあり、伝統文化の継承が難しくなっています。私たちアジアの女性と子どもネットワークは、タイの山岳地帯で様々な支援事業を続けていく中で、彼らのアイデンティティが失われていくことに危惧を感じてきました。しかし、外国人である私たちが民族の誇りを持つことの重要性についてどのように伝えたら良いかがわからず、長い間この課題の解決の糸口を探し続けてきました。
そんな中、震災復興支援の縁で宮城県女川町の熊野神社の氏子の方々の獅子舞と出会いました。女川町ではお正月やお祭りの時に獅子舞が家々を回り無病息災を祈る伝統が今も引き継がれており、子どもたちにもこの伝統や風習を伝承させることに力を入れています。東日本大震災の時には氏子の方々も、家族や家を失うなどの甚大な被害を受けてしまいましたが、獅子舞が心の拠り所となり、犠牲者への鎮魂の祈りを込めた演舞を心を込めて続けておられ、力いっぱいの演舞は地域の人々の復興への活力の源ともなっています。震災後は子どもたちが自発的に獅子舞に参加しており、参加する子どもの数も増えています。獅子舞には言葉は必要なく、舞台上での演舞にとどまらず会場を練り歩き、観客を巻き込みながらの踊りは、見ている人も演じている人も両方を元気にする力があります。
女川の獅子舞とタイの山岳民族の人たちとの交流の機会を設け、文化の重要性を見直すきっかけを作りたいと考え、国際交流基金の助成に申請し、この度交付が決定しました。7月25日から一週間、女川熊野神社氏子の方々( 大人3名・子ども4名)と一緒にタイに行きました。
獅子舞の演舞を山の村の人々に見て頂くと共に、タイの山岳民族の伝統の踊りなども披露してもらい交流することで、双方の視野を広げる場を作り、演じる人も見る人も、全ての人々をエンパワメントできる事業としていきたいと思います。
AIDS文化フォーラムでのシンポジウム開催
8月4日(土)13:00~15:00、AIDS文化フォーラムの分科会としてシンポジウム「性暴力とSNS-ネット社会を生きる子どもを守る-」を開催しました。
講師に一般社団法人Colaboの仁藤夢乃さん、インターネットポリシースペシャリストの宮崎豊久さんを迎え、コーディネーターはマリクリスティーヌ代表が務めました。
居場所のない寂しさ、辛さからSNSに依存してしまう子どもを搾取するおとながいるという事実を知り、それを子どもたちの自己責任と責めるのではなく、私たちに何ができるのか考える機会となりました。家庭環境が悪く自己肯定感が持てないままだったり、人に相談をした経験がないから気持ちをうまく表現できなかったり、助けを求めることができないでいる子どもの存在を改めて認識するとともに、子どもを商品として扱うおとなや社会に対してもっと敏感になり、反対する意識を持つことの大切さを学びました。同時に人と関係を築くこと、コミュニケーションをとることの重要性も再認識する機会となりました。
あーすフェスタかながわ2018に参加しました。
5月19日(土)・20日(日)
本郷台のあーすプラザで開催されました「あーすフェスタかながわ2018」に今年もブースで参加しました。世界各国の料理、踊り、歌、ゲームなどが開催されました。
神奈川県には、現在172の国と地域の18万5千人を超える外国籍の人々が暮らしており、互いに多様な価値観や文化を理解し尊重しながら、「共に生きる」様々な豊かな多文化共生社会を築いていくことが求められています。
「あーすフェスタかながわ」は、多文化共生社会の実現に向けて、国籍や文化などを持つ多くの県民の方々が集い、出会い、それぞれの文化や考え方をアピールするとともに、互いを理解する場として、毎年1回盛大に実施しています。神奈川県HPより抜粋
逗子トモイクフェスティバル
3月24日(土)、25日(日)に逗子文化プラザホールで開催された「逗子トモイクフェスティバル」に参加しました。“30年後の未来に向けて”のテーマのもと、AWCはタイビーズのアクセサリー作り、民族衣装の試着体験、タイの手工芸品の販売を行いました。アクセサリー作りは子どもたちに大人気で、個性あふれるストラップやブレスレットを熱心に作り、出来上がりを大事そうに持って帰る様子が印象的でした。
国際女性デー2018
3月4日(日)、フォーラム横浜にて、「国際女性デー2018」~自立への夢をつなぐ~が開催され、参加しました。 AWCは、タイの手工芸品の販売と2部のファッションショーに参加しました。ラフ族、リス族、モン族、カレン族のカラフルな衣装を紹介することが出来、山岳民族のことやAWCの活動をより理解いただくよい機会となりました。
チェンライの少年たち
「おたがいさまプロジェクト」で支援を続けている少年たちの近況をお知らせします。
2018年2月より開始したこのプロジェクトは、チェンライに住む国籍が無い山地民の子どもや、家庭の問題で家に居場所がない子どもの支援を行っています。
帰る家のない子どもたちのためのシェルターは、前から計画していた古着屋をオープンさせると共にその古着屋で生活をするようになったため、バーンマイ地区からサイムーン地区(町からは遠ざかった)へ引越しをしました。また、新しく3人の男の子が入寮しました。3人ともこの春からノンフォーマルエデュケーションの中学過程を始めた15歳~16歳のアカ族の少年です。タイ国籍はありません。オープンした古着屋の店内
古着はfacebookを通じて寄付を募ったり他団体の寄付を分けてもらったりしています。店の売り上げの10%はこのプロジェクトの責任者であるノンフォーマエデュケーションのギー先生が受け取り、光熱費等を賄っています。まだオープンしたての店なので売り上げは、5人の食費で消えているのが現状ですが、ゆくゆくは住居費も受け取り、本格的な
自立ができるようにしていきたいとギー先生は考えているそうです。
最近は、この5人の少年たちをギー先生の仕事(農業関連のワークショップ)に助手として同行させています。
農業の知識を身につけるだけではなく、多くの人と出会い、学んで欲しいと考えています。
おたがいさまプロジェクト
2018年から新しいプロジェクトがスタートしました。
シングルマザーの母親が仕事を見つけるまでの2か月間の子どもの通学用バス代や、火事で家が燃えてしまった時の1か月間の食事代等、支援が必要なところに手を差し伸べるプロジェクトです。事態が悪化することを防ぐ事業で、緊急を要する案件に少額の支援を、短期間行います。
チェンライのノンフォーマルエデュケーション教育の先生がカウンターパートで、スラムや山をバイクで走り回り、緊急案件をAWCに連絡し、双方協議の上できる限り早く対処します。子どもが学校を諦めて退学してしまうことを防ぐことが目的です。
困った時はおたがいさまの安心感をタイに届けます。ご協力をお願い申し上げます。
トイライブラリープロジェクト
2018年2月8日に日本おもちゃ図書館財団から贈られたおもちゃをチェンライ県のローチョー村保育園、ドインガーム村保育園の2箇所の子ども達に手渡しました。
これらの保育園には、幼稚園に上がる前の2歳〜4歳の子ども達が預けられています。両親は朝から畑仕事に行ってしまうため、祖父母に送られて登園してくる子がほとんどです。ちょうど朝の登園の時間帯におもちゃを届けたので、機嫌が悪くて泣いて登園してくる子ども達も、「日本から新しいおもちゃがきているよ。」という先生の声に泣き止み、おもちゃに飛びつき、とびきりの笑顔で夢中になって遊んでいました。
特に日本の知育おもちゃは大人気で、最初は真面目な顔で遊び方を試し、遊び方がわかると子ども同士であれこれ話し合いながら、いろんな遊び方を試み、上手にできたり、面白くできたりするとキャッキャと嬉しそうに笑い声をあげていました。また、ブロックの箱に描かれた車や動物の見本を見て、大興奮で「こんなのを作りたい!」と一生懸命組み立てている姿が印象的でした。
山の生活は、道路が通り便利になった場所も増えましたが、まだまだ小学校や中学、高校が遠くにある村が多く、比較的早い段階で親元を離れ、寮に入るケースも多いです。そのため、保育園は子ども達が簡単なタイ語を覚え、集団生活のルールを学ぶ大切な場所でもあります。こうした場で、おもちゃを通して、子ども達の創造力をより豊かにしていくことが、子ども達の将来や山の村の将来をよりよくしていくことにもきっとつながると感じた訪問でした。
トイライブラリープロジェクト②
2018年2月16日に日本おもちゃ図書館財団から贈られたおもちゃをチェンライ県ムアン郡ドイハーン地区のポーンナムローンチャイルドケアセンターとパースーチャイルドケアセンターに届けました。
ポーンナムローンチャイルドケアセンターは、チェンライでは有名な企業の茶畑が広がり、中華系の移民も多いので、他の村とは異なった独特の雰囲気を感じます。前回もおもちゃを届けたチャイルドケアセンターですが、前回の分だけではまだ不十分だったので今回も配布先として選びました。
実際に、つい最近ミャンマーから移住してきた新しい生徒も増えていました(アカ族の兄妹)。この地域に住んでいる親戚を頼ってミャンマーから移住したそうで、ミャンマー国籍も持っておらず家族全員が無国籍状態にあります。 村で書類を作って、その地域に居住することはタイ政府から認められている状態ですが、タイ国籍取得は不可能なので今後の子どもたちの将来が不安です。他にも無国籍の子どもはいるそうです。国籍のある子の家も経済的にはかなり厳しい状況です。今年度までに入学した子には政府の助成で制服が無料で配布されたそうですが、次年度(5月から)入学する子どもは助成がないため、制服はなしになるだろうと先生が話していました。制服すら用意できない両親がおもちゃを買い与えることができるはずもなく、また市場で売られているようなおもちゃは質も悪く、おもちゃが子どもたちに新たな楽しみを与えてくれたと先生からも感謝の言葉を頂きました。訪問した日は、ちょうど旧正月の初日でした。ラフ族やリス族の村では儀式が行われており、生徒数は少なく、おもちゃのバスを受け取ると、そっと抱きしめながら嬉しそうに微笑んでいました。
パースーチャイルドケアセンターは、ポーンナムローンチャイルドケアセンターに比べると、街へ出やすいため(とはいえ車で40分くらいはかかる)、近隣の茶畑だけでなく街まで仕事に通う保護者も多いようです。こちらも国籍を持たない子どもがいますが、最近移民してきたというわけではないので、貧しいながらも生活は落ち着いています。併設する学校の規模も大きく安定しています。こちらでも音の出る大きな車は大人気で、男の子達が一斉に手にしていました。女の子はカチューシャが嬉しかったらしく早速先生に付けてもらってはにかんでいました。同じく正月の影響で欠席が多かったので先生が人数分のカチューシャを確保し、残りのカチューシャは後日近隣の村で配布することになりました。おしゃれが好きなのは世界共通です。ちょうど正月で行き来が激しい時期なので喜ばれることでしょう。
持続可能な開発目標(SDGs)
持続可能な開発目標とは、2001年に策定された「ミレニアム開発目標」の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組む普遍的なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。今年も、秋の国際協力イベントはこの「持続可能な目標」について、様々な団体が、世界の現状や私たちが考えるべき大切なことを紹介します。
プロジェクト報告
図書館建設プロジェクト
2017年3月1日、バンメーランカムスクールの図書館の落成式が執り行われました。
建設資金をご寄付くださった竹田様ご夫妻を始め、代表のマリと山本が参加しました。 この図書館は2016年10月に着工し、完成したのは2017年1月末です。工事にはできる限り村の人を雇用して建設されました。外部の人に依頼せず村の人を雇用するのは村人の収入に貢献できるためです。
トイライブラリープロジェクト
日本おもちゃ図書館財団の協力を得て、チェンマイ県の「バン・メーランカムスクール」、アーサーパッタナーデック財団の「子どもの家」、「ドロップインセンター」とラオスの小学校1校に試験的におもちゃを贈りました。
2015年7月
日本おもちゃ図書館財団のご協力により、チェンマイの「子どもの家」「希望の家」「愛の家」「バンメーランカムスクール」にブロック、けん玉、大縄跳び、竹馬などのおもちゃを届けます。子どもはおもちゃを使って遊ぶことで想像力や運動能力、知力、自己表現力を伸ばしていくことが出来ます。
2014年6月
トイ ライブラリー プロジェクト視察報告書
ガールズサンタ報告書2016
タイ国チェンライ県のコックノーイスクールは学校周辺の村から通う子どもの他に、ミャンマー出身のアカ族の子どもも受け入れています。寮に入る子どもの多くはミャンマーのアカ族の子どもたちです。アカ族の中でも貧困家庭の子どもが多いため、文房具やタオル、歯ブラシ、石鹸など身の回りのものをそろえることもままならない状況です。 12月10日、近くの村の若者たちが、この学校を訪問し、ワークショップを開催、プレゼントを贈り楽しいクリスマスの時間を過ごすことになりました。 このクリスマスプロジェクトは「ガールズサンタ」として、横浜女学院の有志の方々が学校祭で山岳民族の手工芸品の販売をした売り上げで実施されます。 横浜からタイに温かな気持ちがいいっぱいのプレゼントが届きます。楽しいクリスマス会になることを心から願っています。